男子日本代表 サムライジャパンアジア大会を制する 投稿者:宮村正之 投稿日:2018/09/02(Sun) 13:39 No.16765 サムライジャパン 決勝の相手は世界ランク12位のマレーシア。 準決勝では優勝候補の筆頭だったインドをSO戦の末に降した。日本、マレーシア双方とも勝てばアジア大会初優勝となる。 このアジアの新たな覇権争いは、日本のホッケー史に語り継がれるであろう壮絶な試合となった。 第1Q 勝てば東京オリンピック出場権獲得となるマレーシアは序盤から攻勢に出る。4分、日本はサークルへの打ち込みのボール処理のミスからPCを取られる。強烈なフリックがGKの脇を貫き、マレーシアが先制。 しかし、日本もすかさず反撃。9分、田中世がサークル左サイドから切れ込み、そのままGKをかわしてFGを決める。 しかし、マレーシアは激しいプレスとスピードあるドリブルで日本ゴールを脅かす。11分、12分と立て続けにリバースシュートを叩き込まれ。1−3とリードを広げられる。 第2Q マレーシアのスピードに対応しきれない日本。17分、PCを決められ1−4に。 追いすがる日本は23分、田中健がサークルの左サイドから豪快にヒットシュートを決め2−4とする。 第3Q ようやく落ち着きを取り戻した日本であったが、マレーシアの守備も固く得点に至らない。一進一退の攻防が続く。 第4Q 残り15分。日本はまずは1点と積極的に前からのプレスを仕掛ける。しかし、48分、山下がイエローカードで一時退場。 この数的優位のチャンスをマレーシアは見逃さず、50分にPCを奪いこれを決めて2−5となる。 残り9分で3点差。勝負あったかに見えたが、サムライは絶対に諦めない。52分、福田がゴール前でタッチを決め3−5。53分、PCのリバウンドを田中健が決め4−5とマレーシアに迫る。 全員が必死でボールを追いかけ、身を挺してシュートを防ぎ、ボールを奪い返し、ゴールに向かって前に出ようとするサムライの絶対にあきらめない姿にジャカルタの観客たちは心を奪われていく。 会場からは「ジャパン!ジャパン!」の大合唱が沸き上がり、マレーシアは追い詰められていく。 ついに58分、パワープレーに出た日本は、右サイドから山崎がシュートを叩き込み5−5の同点に追いつく。 しかし、喜びも束の間。59分、日本は微妙な5メートルの反則を取られPCを奪われる。抗議しても判定は覆らない。 何としても東京オリンピックのチケットを掴みたいマレーシアは、左ポストに飛び込んできた選手のタッチでこのチャンスをものにして6−5と勝ち越す。 残り1分を切り、今度こそ勝負あったかと思われたが、サムライは絶対に諦めない。前へ前へとゴールに向かっていく。そして、残り13秒。サークルの中でボールを受けた田中健が焦ったマレーシアのDFに倒されPCとなる。 チーム全員の思いを込めたPCは、一度はGKに阻止されるが、リバウンドを落合が押し込み6−6と再び追いつく。 試合の行方はSO戦に持ち込まれる。マレーシアのGKは日本の3、4人目を止めるが、日本のGK吉川も好セーブを連発。マレーシアの2、3、4人目を止める。日本の5人目は村田。日本男子ホッケーの思いを乗せた村田のストロークは、ゴールに吸い込まれる。 ジャカルタの夜空に、再び凱歌が響き渡る。 日本男子はアジア大会初の金メダルを獲得した。 添付:16765.jpg (304KB) |